2011年6月21日火曜日

三学との関係(2)[大乗仏教(2)]

三学は、どこからでてきたものであろうか。
初期仏教の修行科目との関連をみてみよう。


1.戒
戒はしてはいけない規則をまとめた、何となく縛られるような、嫌な気がする規則というだけのものではない。
解脱の妨げとなる行為と、解脱の助けとなる行為をまとめたものである。これは四正断を別の観点からみたことで、実質的に同じものを目指している。
こういう意味で、戒には禁戒と勧戒とがある。

① 禁戒
するべきでないこと。しないほうが良いこと。(解脱するための妨げとなること)

② 勧戒
するべきこと。したほうが良いこと。(解脱するための助けとなること)


2.定
定は禅定であり、四如意足と関係が深い。


3.慧
四諦、縁起の法は、まず経典から教学として学ぶことはできる。しかし、それを学んだだけでは、「慧」にはならない。
四念処を行い、観察する瞑想によって、四諦、縁起の法を深く理解することができる。


つまり初期仏教をもとに、修行体系を簡略化し、まとめなおしたと見ることもできる。

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