2011年5月7日土曜日

三毒(三不善根)[仏教の基礎知識(5)]

三毒(さんどく)とは、克服すべきものとされる最も根本的な三つの煩悩のことである。
すなわち、貪(どん)、瞋(じん)、癡(ち)を指し、煩悩を毒に例えたものである。

人間の諸悪・苦しみの根源とされている。最古の経典と推定される、南伝仏教のスッタニパータにも、貪、瞋、癡を克服すべきことが述べられている。
更に中部経典においては「三不善根」として記され、3つがまとめて論じられている。三毒(三不善根)は悪の根源であり、それが展開されて十悪となる。


○三毒(三不善根)

1.貪(どん、貪欲:どんよく)
むさぼり、必要以上に求める心のことである。

2.瞋(じん、瞋恚:しんに)
怒りの心のことである。

3.癡(ち、愚癡:ぐち)
真理に対する無知の心のことである。真理を知らないことである。

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