2011年5月26日木曜日

必須の修行科目[各総合修行科目の特徴(1)]

以上のことから、仏教で行うべき解脱のための修行科目とは何かについて、考察してみることにしよう。
仏教での基本修行科目を網羅し、まとめたものは次の総合修行科目である。


○総合修行科目

① 五根と五力
② 七覚支
③ 八正道


解脱のための必須の修行科目というものが存在する。総合修行科目の内容を詳しく見ていくと、どの総合修行科目にも基本修行科目である、四正断、四念処、四如意足が含まれている。

このことから、解脱、ニルヴァーナへと到るためには、実践する行動(四正断)、観察する瞑想(四念処)、集中する瞑想(四如意足)が、重要な修行科目として考えられていたことが分かるのである。


○必須の修行科目

① 四正断
悪を減少させ、善を増大させるための実践する行動である。
② 四念処
ものごとすべてを観察する瞑想である。
③ 四如意足
意識を集中統一する瞑想である。


この実践する行動、観察する瞑想、集中する瞑想が、解脱するための大きな要素である。
基本となる修行科目に付随して、五根と五力、七覚支、八正道のそれぞれに、さらに修行科目として、特徴的な科目が付け加えられている。

総合修行科目である、五根と五力、七覚支、八正道の各々は、同じ修行科目を含んではいても、修行のあり方・力点の置き方の違いが見て取れる。このことからも、ブッダは修行者の気質をみて、弟子に対する指導内容を変えたものと考えられる。

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